口腔外科
口腔外科とは
『口腔外科』は、口周りの病気を治療する診療科です。主に歯を治療する一般的な歯科とは異なり、親知らずの抜歯、顎関節症、口内炎、腫瘍、歯の破折、顔面神経麻痺、口臭症など、舌や粘膜という口の中だけにとどまらず、顎や顔面の治療を行なうのが特徴です。
口腔外科分野の疾患では、食事、発音、会話をしづらくなる、顔が変化するなど機能的・審美的な問題が生じることがあります。それらは患者さまにとって大きなストレスになってしまいますが、機能性・審美性を回復させ、健康と笑顔を取り戻していただけるよう努めてまいります。
親知らずの抜歯
歯は15歳ごろまでに上下合わせて28本生え揃いますが、数年遅れて上下左右の一番奥に生えてくる歯があります。これを通称『親知らず』といいます。すべての方に生えてくるわけではなく、生えたとしても、上下左右すべてに生えてくるわけではありません。
親知らずが生えると、歯肉に炎症や痛みが出たり、噛み合わせや歯並びが悪くなったり、歯磨きしづらく虫歯や歯周病になるなど、さまざまな問題が起きることがあります。
一般的に、親知らずは抜歯しなければならないと思われているようですが、これらの問題がなく、他の歯に影響を及ぼさないのであれば、抜歯は必要ありません。
気になる症状のある方はお気軽にご相談ください。
顎関節症
『顎関節症』は、顎の痛み、カクカクという動作音、口の開閉困難をはじめ、顎関節周辺に異常が現れる慢性的な病気です。それにともない、頭痛、耳鳴り、肩こり、腰痛などの全身の症状も現れます。
原因としては、歯を食いしばったりすることにより顎を支える筋肉が炎症を起こすこと、また上下の歯のかみ合わせ、頬杖を突くなどの生活習慣、ストレスなどがあげられます。これらひとつが原因ではなく、複合していることが多く、そうした原因をひとつづつ解決していくことが必要です。
悪習慣をやめたり、口を開ける訓練をしたり、歯に装置をつけることで治療できますが、症状や原因を踏まえ患者さまに合う方法を選ぶことが大切です。
顎関節症を解消することで、全身の健康を取り戻せます。お悩みの方はお気軽にご相談ください。
歯牙移植
『歯牙移植』は、歯を失った部分に自分の親知らずなどを移植して機能を回復させる治療法です。
歯根膜(歯根と歯を支える骨をつなぐ繊維性結合組織)も移植できるため、噛み心地が脳に伝達され、健康な歯のような感覚を得られます。顎の骨と結合して新たな骨がつくられるというメリットもあります。
自分の歯や歯根膜などを利用するため、拒絶反応や感染の心配のない安全性の高い治療です。
自分の歯を残すことで、生涯健康に過ごせる可能性が高くなるため、当院では可能であれば歯牙移植をおすすめしています。